金融・経済ニュース
日銀、金融システムの現状と展望をまとめた「金融システムレポート」を公表(23日)
2017-10-30
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地域の人口や企業数が減少する中で都市部を中心に地域金融機関間の競争が激化している実態や、それが貸出など本業の収益に与える影響を分析した。リポートでは日本の人口や企業数が減少を続ける中、日本の金融機関の従業員や店舗の数は「需要対比で過剰となっている可能性がある」とした。具体的には過去10年間で企業数は1-2割減少しているが、金融機関の店舗数は横ばいで推移。首都圏や県庁所在地などでは店舗数が増加している地域もある。金融機関間の競争が過度に厳しい状況が続いた場合は「金融機関経営が不安定化するリスクがある」と警鐘を鳴らしている。金融システムの効率性と安定性の維持には、「適正な競争環境のもとで、金融機関が収益性を改善させていくことが重要」とし、収益源の多様化や、効率的な店舗配置とサービスの見直し、労働生産性の向上などのほか、「金融機関間の合併・統合や連携も、収益性改善の選択肢の一つ」と指摘している。