金融・経済ニュース
深刻な大気汚染の対策を進める中国が、環境に優しい天然ガスの輸入を急増
2018-02-19
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発電などに使われる液化天然ガス(LNG)の価格は半年で2倍に高騰しており、世界最大のLNG輸入国である日本も打撃を受ける可能性がある。中国の2017年のLNG輸入量は3813万トン。前年に比べ5割近く増え、韓国を抜いて一気に世界2位の輸入国に躍り出た。日本の17年輸入量は8,363万トンでまだ倍以上の開きがあるが、中国の需要急増は今後も続くとみられ、「年内にも輸入量で日本に迫る」(エネルギー関係者)との見方も出ている。経産省によると、LNGのスポット価格(1回ごとの契約で取引する価格)は昨春時点では5㌦台だったが、秋以降、上昇ペースを速め、今年1月の平均価格は11㌦に急騰した。日本の電力会社やガス会社はLNGを長期契約しているため、足元の価格が直ちに電気料金などに反映されるわけではない。又、今年は米国や豪州で大型の天然ガス開発計画が複数、生産段階に入る見通しで「中国など新興国の需要増への対応は可能」(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)とみられる。