金融・経済ニュース
イタリアでポピュリスト政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」の連立交渉がまとまる
2018-05-28
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政策協定の内、財政政策をみると、まず目を引くのは「五つ星運動」が主張していた貧困層に対する月額780ユーロの最低所得補償が取り入られている上、「同盟」が主張していた富裕層にとっては減税となるフラットタックスが15%、20%の水準で合意された事。更に一家族当たり3,000ユーロの所得控除も導入されたほか、職業訓練などの雇用対策に20億ユーロの支出をあてる、更に家計への打撃が大きいとして付加価値税(VAT)の自動的引上げに繋がるセーフガード条項を停止する事などを盛り込んでいる。このような大盤振る舞いに対して、さるエコノミストは、最大で年間1,200億ユーロ(約14兆円)の追加財源手当てが必要との試算を出している。このままでは、ユーロ圏第三の経済大国の凋落は続くことになろう。