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米財務省、国債増発を発表(1日)
2018-08-13
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2018年7-12月の市場調達予定額は7690億㌦(約85兆円)と08年以来の規模に膨らむ。10月から始まる19会計年度の予算はGDPの約5%に相当する1兆㌦の赤字となる見通し。「完全雇用状態の経済としては第2次世界大戦以来最大の財政赤字」とバンカメ・メリルリンチのハリス氏は指摘する。金融危機後の09年も財政赤字は1.5兆㌦近くに拡大したが、当時の失業率は10%に達していた。これまで減税などの刺激策は景気後退時に限られており「景気拡大期の刺激策は1960年代以降初めて」(ハリス氏)。トランプ大統領は、こうした懸念に反論するかのように5日、「関税のおかげでオバマ政権によって蓄積された21兆㌦の債務を返済し、国民の税金負担を下げる事ができる」とツイートした。一方、トランプ政権は中国による報復関税の被害を受ける大豆農家に対して120億㌦の補助金を投入するなど、バラマキ政策に頼る矛盾が目立つ。足元は米長期金利の指標である10年物国債利回りは2.94%台で推移している。4日にはJPモルガン・チェースのダイモンCEOが米長期金利が「5%になる可能性が高い」と発言するなど次第に金利の上昇圧力が意識されつつある。