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中国の銀行で外貨預金が初めて1兆㌦(約110兆円)を突破、資本勘定自由化の好機が生まれている
2021-06-28
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新型コロナウイルスのパンデミック対応に必要な製品の需要から、中国の輸出に対するドルの支払いも増え、外貨預金は5月までの1年間で2,600億㌦余り増加。2002年からの比較可能な期間で最も大きく伸びた。中国人民銀行(中銀)によれば、本土商業銀行による外貨保有は5月末時点で過去最高の1兆3,800億㌦。その大半が預金。データによると、銀行はこうした外貨の大部分をオンショアとオフショアで企業向け融資に回している。
人民銀の外貨準備高も先月、5年ぶりの高水準となった。ドイツ銀行の中華圏担当者は「力強い資本流入が資本勘定改革を実行し、双方向の資本移動を緩和する好機を中国に与えている」と指摘。「投資スキームを介した資本流出が一層緩和されると想定している」と述べた。