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英石油大手シェル、2022年1-3月期決算発表(5日)
2022-05-09
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ロシアからの事業撤退に伴う費用として計42億3,500万㌦(約5500億円)を計上した。極東の石油ガス開発事業「サハリン2」を中心に減損損失や引当金がかさんだ。ただ、資源価格の上昇を追風に本業は好調で、純利益は71億1,600万㌦と前年同期比で26%の増加。原油や天然ガスなど資源の値上がりで収益力は大きく上昇。売上高は842億400万㌦と51%増加した。探査や採掘などの上流部門では生産量が15%減ったが、売価の上昇で部門利益は3倍強に膨らんだ。
在庫評価や減損の影響を除く調整後純利益は2.8倍の91.3億㌦と、四半期ベースで過去最高となった。シェルはロシアからのスポットでの資源調達を3月に中止した。長期契約は更新せず、原油について22年末までに大半が終了するとの見通しを明らかにした。天然ガスについては各国政府と調整しながら調達削減を進める方針だが、具体的なメドは立っていない。