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米カリフォルニア州の銀行規制当局、米金融持株会社SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行を閉鎖した(10日)
2023-03-20
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金融危機以降で最大の米銀破綻となり、株式市場では世界的に銀行株が売られ、巨額の時価総額が吹き飛んだ。
規制当局は米連邦預金保険公社(FDIC)を管財人として選任し、その管理下でシリコンバレー銀行の資産が処分されるという。新興テクノロジー企業を主な取引先とする同行は、昨年末時点で総資産が約2,090億㌦と全米16位だった。米銀の破綻としては、2008年の金融危機で起きた貯蓄金融機関ワシントン・ミューチュアルの破綻以来の規模となる。
関係者によると、FDICはこの週末、シリコンバレー銀行との統合に応じる金融機関を探す予定。保護対象外の預金を守るためにも13日までに経営統合を取りまとめたい考えだが、合意が成立するかは不透明という。
ロイターの試算によると、米国の銀行株が失った時価総額は過去2日間で1,000億㌦以上。欧州の銀行株は約500億㌦を喪失した。10日の市場では地銀も値下がりした。
米財務省の声明によると、イエレン財務長官は10日、FRB、FDIC、通貨監督庁(OCC)の関係者と会談し、シリコンバレー銀行の動向について協議。イエレン長官は「銀行規制当局が適切に対応する事に全幅の信頼を寄せており、銀行システムはなお弾力的で、規制当局はこのような出来事に対応する有効な手段を有している」と指摘したという。